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下絵転写紙のご案内
銅版転写紙
白盛銅版紙

 下絵転写紙とは(上絵転写紙との違い)

 呉須(ゴス)と呼ばれる顔料(=陶磁器用絵の具)などを用い、絵柄を施した銅などの板で、特殊な和紙に印刷したものです。通常「下絵転写紙」と呼ばれる転写紙は、この「銅版転写紙」または「シルク銅版転写紙」のことを指します。
 あらかじめ制作した素焼きに下絵転写紙のデザイン柄を転写し、その上に釉薬(=陶磁器用顔料)をかけ、高温焼成(約1150度〜1300度)いたします。
 それに対して上絵転写紙はあらかじめ焼成した白磁の生地に、転写をしてから、再度、低温焼成(約700度〜800度前後)いたします。

 下絵転写紙は釉薬の下に顔料がのるのに対して、上絵転写紙は釉薬を施してある白磁の生地の上に顔料がのることから、弊社では「下絵転写紙」と「上絵転写紙」を区別しております。一般的に、陶磁器業界の中で「転写」といえば「上絵転写紙」を指します。



 下絵転写紙の原材料

○ 和紙

 下絵転写紙製造用に特殊な和紙を特注しております。
 つるつるとした面とざらざらした面があり、つるつるした面に顔料をのせます。

○ 呉須
 陶磁器用顔料として、主にゴスを中心に、色ゴス、銅、鉄等が原料です。
 常時、数十種類の色ゴスを用意しております。

○銅版・テトロン・ナイロン
 できる限り、不純物のない銅の板を研磨して、焼き付け作業に入ります。
 現在弊社では、テトロン、ナイロンでの製版が主流となっております。



 銅板の製造

1.原図加工

 原図をもとに、濃淡を施したり、絵柄に強弱をつけたりします。主に、手書きでは墨を使用しております。
 近年、一部デザインの加工は、パソコン内での加工が主流となっておりますが、より芸術性を高めたデザインや、転写紙制作用に書き写し等が必要な場合は、専門の絵師の方に外注させていただいております。

2.フィルム作成

 加工した原図をもとに、網点の入ったフィルムを制作いたします。
 ここでは、線数や角度、網点の大きさ等を完成品の色や原図によって、微調整しながらフィルムを制作いたします。
 焼成後のゴスの色によっては、網点を大きくした方が良い場合がございます。

3.呉須調合

 主に、呉須を中心に、色ゴスを調合いたします。転写紙用に、何種類かの溶剤を混ぜて、調合いたします。撥水銅版や白盛銅版は、ゴス調合、製版工程、焼き付け、原図加工、フィルム制作等、全行程において特殊加工をしたり、手間をかけて制作しております。

4.焼き付け

 先の工程で制作したフィルムと、あらかじめ感光剤を塗布した銅版またはナイロン・テトロン(前者を銅版、後者をシルク銅版と呼びます)とを密着させ、光源でもって焼き付けます。その後、銅版の場合、彫刻刀または薬品で絵柄部分を腐食させて濃淡を再現いたします。シルク銅版の場合には、水圧を調整しながら濃淡を再現いたします。



 下絵転写紙の製造

(1) あらかじめ、銅の板で施した版とゴスを準備します。
(2) ゴスを銅板にのせます。
(3) 全面にゴスをのせました。
(4) 木製の板で、余分なゴスをとりのぞきます。
(5) 下絵転写紙用の和紙を板の上にのせます。
(6) さらに和紙の上に新聞等をのせ、機械で印刷します。
(7) 板から、和紙をはがします。
(8) 転写紙の完成です。